miwasan0216’s blog

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【静岡新聞】どうする?離婚後の子育て②を読んで

 9月16日付の静岡新聞・離婚後の子育て②では、関係者インタビューとして、共同親権の導入推進派で「静岡親子の会」の代表を務める大森貴弘常葉大准教授の意見が紹介されている。共同親権の実現に向けて、大変に参考になる意見である。

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(1)単独親権制度の問題点は、別居親に対する人権侵害が行われている。 

  ①別居親の7割ほどが子どもと会えなくなっているという調査結果がある。


  ②離婚後に親権を失うと、学校の運動会や授業参観でも「あなたは保護者ではないでしょ」と追い出されたりしてしまう。


  ③たとえ家庭裁判所面会交流の取り決めができたとしても、守られないケースも多い。


  ④離婚した男性の自殺死亡率は高いという厚生労働省の調査もあり、この中には親子断絶による自殺者も相当数含まれているだろう。

 

  ※面会交流は子どもの権利でもありますが、親の権利でもある。ドイツ連邦憲法裁判所でも欧州人権裁判所でも、面会交流は人権として保護される法益として認められていて、日本は時代錯誤と言える。

 

(2)共同親権制度導入の意義は、子どもを守ることである。
  ①ひとり親だけで育つと、子どもの精神が不安定になりがちという海外の研究もある。


  ②離婚後に親権者となった親に新しいパートナーができた場合、そのパートナーから子どもが虐待を受けたりするケースもみられる。


  ③別居親が子どもと定期的に会う面会交流が充実すれば、すぐに子どもからのSOSをキャッチできる。悲劇を防止し、子どもの命を守ることにもつながる。

 

(3)法制審の選択制は不可。「原則共同親権、共同監護」が良い。
  ①共同養育は、「子どもの発達に良い影響を及ぼす可能性がある」とドイツ連邦憲法裁判所の判例の中でも言及されている。


  ②共同養育に向け、元夫婦が融和を試みた努力は無駄にはならない。少しの間でも両親に愛された体験が続けば、その後の子どもの心を支えていくこともあるだろう。


  ③別居親が差別される状況が続かないよう、親権に「監護権」を含めることも重要である。


  ④まずは前提として、子どもと同居する親の方が暴力を振るい、もう片方の親を追い出していたケースもある。DVや虐待など問題がある場合にのみ、制約を加えればいい。


  ⑤まずは双方が子どものために、協調する努力を一生懸命していくことが大切である。海外では、最後は裁判所が決め、あまりにも片方の親が強情な場合は単独親権に変更される例がある。


  ⑥法制審議会の中間試案のたたき台の中に「単独親権維持」の選択肢が残されていましたが、あり得ない。「無断で日本に子どもを連れ去られた」として、海外からの批判もかなり高まっている。米国でも、子どもの返還に応じない場合は制裁措置を求める声が上がる。ここで、単独親権を維持すれば国際社会でも問題視される。