miwasan0216’s blog

愛する子供たちのために、理不尽さと闘う父。誰もが幸福な世の中になるために。

【スペイン】単独親権国からも理解されない日本の現状

 スペインは原則共同親権であるが、離婚後の「単独親権」が60%を占めている。それは、「父母の合意により、単独親権とすることができる」という決まりがあるからのようだ。

 

 スペインでは離婚の際に、必ず裁判を行わなければならない。2009年から2011年にかけて、スペイン内の5つの自治州で、EPT(父母均等監護)法を成立させ、「裁判官は子どもの福祉のために別途理由がない限り共同監護を優先すること」、「一方の親が単独親権がいいといって反対しただけでは、共同監護を止める理由にはならない」との原則をもとに、判断した結果、離婚時の共同監護の決定がEPT法成立以前の10%から、5年間で40%に上昇した。また、子どもの危険行動は減り、女性の離婚後の就職が増え、男性の育児参加が増え、家庭内暴力は大幅に減ったとの結果も出ているようだ。

 

 一方で、こうした経緯を歩んできたスペインから見ても、日本の単独親権制度や実子誘拐の実態は、到底、理解できないようだ。当然であろう。

 

 スペインの一般紙El Correoでは、「児童誘拐、日本の悪夢 親権を共有しない国」と題する記事が取り上げられ、日本は非難されている。

www.elcorreo.com

 

 また、スペイン語圏最大手通信社EFEによる「日本が抱える親子引き離し・実子誘拐の闇」について詳細記事も出ていて、日本が、親による実子誘拐が日常茶飯事な国として非難されている。

crwj.org

 

 加えて、バルセロナ日本国総領事館では、日本人に対して、日本とスペインの親権制度の違いを紹介し、「子の連れ去り」が誘拐罪の適用になることも紹介している。

www.barcelona.es.emb-japan.go.jp

 

 さらに、国際結婚により、スペインで生活している日本人女性もブログで、共同親権は「子どもの権利を守るための制度」であると紹介している。

spaindaisuki.com

 

 単独親権が60%を占めるスペインから見ても、日本の現状は異常で、理解できないようだ。今後の日本を支える未来ある子どもたちの権利が十分に保障されるよう、子どもの権利条約などに基づく、速やかな国内法の整備を求めたい。