miwasan0216’s blog

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【第177回国会】参議院法務委員会 第10号 平成23年5月17日

参議院法務委員会



共同親権」を取り上げた国会会議録を読んでみました。

 

登場人物:今野東 参議院議員民主党

     江田五月 法務大臣

 

今野東君 外交上の関係もいろいろあることで難しいとは思いますが、特に当事者の方々については、その中央当局がどこになるんだろうかというのは非常に大きな関心でありますし、それによって、問題を今抱えている、実際に抱えている方々は影響されるというふうに関心を持って見ておりますので、できる限り早くにそこのところは決定をしていただくのがいいのかなと思っております。
 さて、我が国では民法の改正というのは大変重い課題で、夫婦別氏制についても足踏み状態が続いております。今回、親権の停止を新たに定めるわけですけれども、これは、子供の利益が害される場合は親権を制限しようということで、こうした改正は、児童虐待防止法の精神が市民社会基本法と言われる民法に及んできたというわけで非常に大きな一歩だと思います。
 さて、我が党民主党も掲げているチルドレンファースト、これを実現するには、大臣、このほかにどのような課題があるとお思いでしょうか。

⇒「チルドレンファースト」にはどのような課題があるのか?

 

国務大臣江田五月君) ちょっと委員の問題意識がどういうところにあるかというのを、今ごめんなさい、十分測りかねておるんですが、チルドレンファーストというのは、当然これは国際的な準則であり、国連においても子ども特別総会で採択された基準だと思っております。
 我が国の全ての制度の根幹に子の利益、チルドレンファーストというのを置いていかなきゃならぬし、国連では今後あらゆる政策の選択をする場合にまず何よりもチルドレンファーストということを考えなきゃならぬということになっているわけでありまして、本法律案については、衆議院の法務委員会の附帯決議で、更に親権制度の在り方全般について必要な検討を加える旨の指摘がなされました。
 これは、例えば協議離婚制度の在り方であるとか、あるいは親権の一部の制限制度の創設とか、懲戒権というものはいいのかとか、あるいは離婚後の共同親権、共同監護権といったものも考えるべきではないかとか、そのような課題がなお残っているものと理解をしております。

共同親権・共同監護も含まれると。

今野東君 大体そういう方向でいいんだろうと思いますけれども、子供の意向あるいは意見をどういうふうに反映させていくかということが大事なんだろうと思います。
 例えば、おっしゃったように離婚調停とか協議の際に当事者ばかりの意向で進められている現状に対して子供の意見表明権を盛り込むとか、あるいは子供代理人制度とかが考えられると思います。また、児童虐待を受けた子供のシェルターを全国化する。これ、公費で全国化するというようなことも考えていかなければならないのではないかと思います。
 ここについても少し議論をしたいところではありますが、ちょっと先を急ぎたいので、ここは、私がそういうことが必要なのではないかと言ったことにとどめておきたい、今日のところは、と思いますが。
 さて、今回の民法の改正では、親権を制限した場合には速やかに未成年後見人を付けるというのがポイントの一つであります。財産権のない未成年の後見人をどういうふうに付けるのか。複数とか法人に拡大することで、それでは後見人を見付けることはできるんでしょうか。
 責任の幅が非常に広い反面、経済的な対価がおぼつかないためになり手が不足しているということがあって、これをすることでどういうふうに解消するのかなというふうにもちょっと思っておりまして、その辺りを是非お伺いしたいと思います。