miwasan0216’s blog

愛する子供たちのために、理不尽さと闘う父。誰もが幸福な世の中になるために。

鬼子母神とは

まんが日本昔ばなし

 連日、子どもの虐待ニュースが報道され、心が痛む。先日、大阪府大東市で、8歳の娘に食事を与えず、共済金や保険金を詐取した母親が逮捕された。

www.jprime.jp

 

週刊女性PRIMEの記事の冒頭に、鬼子母神の話が出ていた。

安産・子育の神さまとして信仰されている鬼子母神もともとは多くの我が子を養うために、他人の子どもを食べていた悪鬼だった(諸説あり)。だが、我が子を食い物にするという悪鬼よりも卑劣な鬼母が現実にいるとはーー。

 

鬼子母神」とは一体なんだろうか?いろいろなサイトに説明書きがあったが、一番わかりやすかったのは、私たちに馴染み深い「まんが日本昔ばはし」のサイトだった。幼稚園から小学生にかけて、毎週、欠かさず見ていた記憶がよみがえってきた。「坊やよい子だねんねしな いまも昔もかわりなく~」という歌詞が印象的で一度聞いたら、忘れられない。

www.uta-net.com

 

 その「まんが日本昔ばなし」で、「鬼子母神さま」というタイトルで、漫画が放送されていた。それによると、以下の通りである。

ある日、その村に子供をさらうという鬼女(おにおんな)が現れるようになりました。子供のにぎやかな声でにぎわっていた村は、子供が一人もいないさびしい村になりました。困った村人たちは、お釈迦様がいる山にのぼり、子供たちを取り返してくれるようお願いしました。

さっそくお釈迦様は、鬼女の所へ様子を見に行きました。鬼女の住む穴には、鬼女の子供が一万人もいて、一人一人を大切にかわいがっていました。しかし穴の横には、村からさらってきた子供たちが投げ込まれていて、みんな泣いていました。その様子に怒ったお釈迦様は、鬼女の子供を一人、手のひらに乗せて連れて帰りました。

鬼女は自分の子供が一人いない事に気が付き、あたりを狂ったように探し回りました。どうしても自分の子供が見つからない鬼女は、悲観に暮れていました。そこへ、お釈迦様が現れ「お前は一万人もの子どもがいるのに、一人でもいなくなるとそんなに悲しいのか。それは人間の親たちも同じではないのか?」と諭しました。

涙を流して反省した鬼女は、さらってきた子供達を全員村に返しに行きました。その後、鬼女はお釈迦様の弟子になり、鬼子母神(きしぼじん)という安産と子どもを病気から守る神様となりました。

 

 これは仏教説話なのだが、釈尊が生きていた時代にいた女性で、非常にたくさんの子ども(一説では500人)を産んだが、人の子どもを食べる悪鬼で、周囲の人々を悲しい思いにさせていた。釈尊に敵対した提婆達多(男性)の女性版とも言われている。

 

 これを見て、改めて思うのは、日本における「実子誘拐」や「子に対する虐待」の根本には、「鬼子母神」に似た側面があるのではないだろうか。もちろん、現在は、女性だけでなく、男性にも、こうした側面は見られる。「鬼子母神」の説話に例えていえば、同居親が子どもを囲い込み、別居親が子どもと会えずに悲しみ、苦しい思いをする。それだけではない、自殺した方もいる。

 

 最終的に、鬼子母神釈尊に諭されて、反対に子どもを守護する神に変わったと言われているが、同居親も誰かに諭されて、自らの行いを反省する日が来るのかもしれない。しかし、現代は法治国家である以上、まず、「原則共同親権・共同監護」の法整備が必要である。別居親だけが苦しむ時代は、もう終わりにしよう。