私は、人間の悩み事で、他人に最も理解してもらえないことは、「夫婦問題」であると思っている。「夫婦問題」以外のことは、大抵、身近な友人、知人らに相談すれば、解決することが多い。
しかし、「夫婦問題」となると、とたんに難しくなる。「夫婦喧嘩は犬も食わない」という言葉があるが、当事者自身が「家庭内のことを相談するのは恥ずかしい」と思う人もいれば、当事者が友人や知人に相談しても、「この悩みをわかってもらえない」と思った人もいるだろう。
私自身、「夫婦問題」に直面し、今後の先行きが見えない時に、紹介者で、かつ親友から酷いことを言われたことがある。それは、「お前はウソを言っている」、「お前が言っていることがすべて正しいとは限らない」、「お前は人を利用して、妻を動かそうとしている」と、散々に罵られた。そんなことは全くないし、私が親友にウソをついたところで、私にどんな利益があるのか、利益なんて全くないと言ったが、全く聞く耳を持たなかった。これがきっかけで、少し治りかけた、私の適応障害が悪化したのは事実である。
その後、その親友とは8ヶ月後に和解した。親友は親友で、職場の人間関係に悩み、うつ症状に陥り、心療内科で診察を受けたことを私に話してきた。私は、「あの時、私を罵り、私の適応障害を悪化させたから、自分(親友)にその報いが戻ってきたんじゃないか。俺は許さないぞ。」と強い口調で伝えたところ、親友から「あの時は本当に悪かった」と言われた。それで、私も許すことにした。
今、親友には私の状況を一切伝えていない。すべて終わってから話すつもりだ。親友も心配のあまり、再び感情的に話してくる可能性もあるし、私としては、紹介をされたものの「結婚」、「離婚」を決めたのは、自分自身だから、親友には、いちいち心配をかけたくないし、責任を感じてもらいたくない気持ちもある。
さて、本題に戻るが、「夫婦問題」というのは、ある意味で密室で起きた出来事なので、当事者でなければ本当のことがわからない面がある。だから、多くの人は、責任とれないから踏み込みたくないという心情が働く。悲しいかな、当然と言えば、当然である。
一方で、反対のことを言えば、当事者の苦悩は「同じ経験した人間であればわかりあえる」ということだ。特に、「子の連れ去り及び留置」をはじめ、調停や裁判というのは、普通の夫婦喧嘩ではない。夫婦喧嘩の公場対決のようなもので、心身ともに疲弊する。一番気持ちがわかる人は、「同じ経験した人」であり、一番身近で夫婦を見てきた「両親や兄弟姉妹」などの家族である。だから、夫婦問題を相談する時には、相談相手をよく見定める必要がある。
最後に参考に、早稲田メンタルクリニックの益田裕介院長が「相談相手に選ぶべきポイント3つ解説します」の動画を紹介したい。
youtu.be
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その相談相手とは、端的に言うと「成熟した人間」です。誰でも良いというわけではりません。パソコンのことがわからなければパソコンに詳しい人に聞くように、人間について悩みがあるならば心についてよく知っている人、つまり成熟した人を相談相手に選ぶべきです。
「成熟した人間」の特徴3点
①清濁・葛藤を抱えられる人で、会話をしていても「間」が自然です。答えなんかないということを知っている人です。
②色々な視点でものが見られて、かつメタ視点(上の方)から見られる人です。ベタですが、相手の立場に立てる人です。相手の立場になって、相手の求めていること、すべきこと、相手に伝わる言葉・共感などの駆け引きができる、面白いとかではなく滋味深い会話ができるということです。
③リーダー職についている人はそれなりに頼られてきた経験があるでしょうから相談相手としては良い。あとはプロ=支援者です。利害関係が絡まないのですし、お金の分は働いてくれます。異性・同性代・ヒマで親身な人は駄目。
誰もが幸福な世の中になるために。